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僕の小規模な失敗 感想 

「人並みになりたかった…とにかく」

著者:
福満しげゆき
雑誌名:
アックス
(青林工藝舎)
初出:
アックスVol.28
(‘02 8/31)



中学時代、受験のことなど何も考えることもなく、
なりゆきで入学した工業高校。
「とにかくこのままじゃダメになる
 すべてがダメになっていしまう大いなる予感!」
この現状を打破するため

僕はマンガを描くことにした

学歴もない、恋人もいない、友達もいない
自分自身がイヤでイヤで仕方がない
これぞアックス版 『まんが道』。



作者自身の半生を描く実体験漫画。
工業高校入学→一年目から留年→高校中退
→実家を出てバイト生活
実家に戻り定時制高校入学・卒業→推薦により大学入学→中退
一旦就職するもすぐに辞める→フリーターを経て今にいたる

まで、現在(07年11月)モーニングで連載中の『僕の小規模な生活』に続く作品となっています。

なにせ読んでいて切なくなる作品。作者の苦悩が滲み出ています。


本格的に漫画家を目指そうと思い、
高校を中退し実家を出るも何も描けない。
1コマもマンガを描くこともなく実家に戻り、
ただ「マンガ家に憧れてるだけ」
とういうところに気付かされる自分。

大学の推薦枠を取るために、
知り合いに「オレに…ゆずってくれよ推薦…」
と懇願してしまう汚い自分。

女にも世間にも全く相手にされない自分。
マンガを描くことはそんな自分を正当化するための
手段でしかないのか?
世間をバカにし、自らを高みにおいて自己防衛をするも、
その最たる、頭の悪そうな今風の女性が目の前に現れたとき
自分を忘れ、激しくメロメロになってしまう
「皆がうらやましかったのか?」「いや、そうだけどぞうじゃない」
「たださびしかった、すごくさびしかった」という事に気付き
そのことを考えながら、一人号泣してしまう自分。


それでも僕は真摯にマンガを書き続ける…


コメディ要素も多く入っているのですが、あまりにも切ない。
基本的にはこの作者は努力家だと思うのですが、自分の良いところを
ほとんど表面に出さず、卑屈に出るところに好感が持てます。

大学に入るも、ほとんどの時間を「大学敷地内の…何か用途不明の
地下みたいな所」の薄暗い階段で文庫本や漫画を読んで時間を潰す
というシーンがあるのですが、「その気持ち、凄く分かる」と
共感してしまいました(軽く自分も似たようなことをしていた)。

基本的にこの「アックス」の連載陣は受け入れられないのですが、
(「マニア向け」の意味合いが間違っているような気がする)
唯一と言っていいくらい、
この漫画は完成されていました(一部例外有り)

画も巧いわけではない(特徴はあるが)、ストーリーも凡庸だが
心に残り、引き込まれる作品であると思います

あとこの人は、妻と出会い、結婚できてホント良かったと想います。
自分自身でも描いていましたが、このまま一人だと
ホームレスになった後、軽犯罪で牢獄行き、という妄想をしてました。
そこまではないにしても、確実に大成は無かったと想います。

この漫画から派生(?)した、先に示した「僕の小規模な生活」、また
アクションにて連載中の「ウチの妻ってどうでしょう?」も面白いです

漫画家の日常に興味がある方、これから漫画家になろうとする方
自分自身がイヤでイヤで仕方がない方…etc。
少し心が病んでいる人にオススメするマンガです。



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